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ジョセフ、お疲れ様。…しん

ジョセフ、お疲れ様。…しん

私の後輩、ジョセフが亡くなりました。
山梨学院大学 陸上長距離部の二つ下の後輩、ジョセフ・モガンビ・オツオリです。
私たちくらいの世代は皆、ジョセフと呼んでいます。
ほとんど一年生ばかりだった私たちのチームが箱根駅伝初出場を果たした次の年、私が二年の時に付属の高校にケネディと共にケニアから入学してきました。来て暫くはあんなに顔の違う黒人二人の区別がつかなかったことに、驚いたり…最初の5000メートルのタイムトライアルで彼らが靴を履くのを嫌がったり…シラスを蛇の子供だと言い張って絶対食べなかったり。彼らが来たとき私は先輩として、選手として「負けるか」と練習を積んだ。しかし、ジョセフはそれ以上の、多くのひたむきさと努力と汗と、ほんの少しの才能で、私がとうてい追いつけないスピードで駆け抜けていった。
遠いケニアの地で亡くなったことに、寂しさはあるけれど、家族の近くでの最後だったことに、少しだけホッとした。
数年前後輩のやっている飲み屋で会おうかなんて話もあったけど、あえなくても、近年、走り始めたり、コーチとして頑張っていることが、テレビのドキュメンタリーや新聞の小さな囲み記事で見つけていて、多くの人がジョセフの努力を応援してくれていることも同時に、嬉しく、会えているような気持ちになっていた。
訃報に同期と電話で話したときも、話す言葉が見つからなかった。
先輩として、そして漫画家として「いいひと。」と言う作品の中で外国人留学生ランナーの話を描いたことがあるので、それをジョセフ、君の努力に捧げたいと思う。
しん
>>重川材木店陸上競技部ニュース

>>オツオリ

3件のコメント

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YOSHITOMO

他人ではありますが、ジョセフさんのご冥福をお祈り致します…。
しん先生にとって、かけがえのない大事な後輩…友人なんですね。
外国人迫害する人々も残念ながらまだいるのでしょうね。
自分と違った姿をした人をまるで化け物のような目で見る…。
同じ人間であるのに残念な事ですよね。
その現実の中頑張っているジョセフさんとそのジョセフさんを後輩であると共にライバルとして受け入れていったしん先生は素敵ですよ、ほんとに。
亡くなってしまった人にとって、逝くならば大事な人の側で逝きたい…そう思ってるのでしょうね。
ジョセフさん、ほんとによかったと思います。
話が少しずれてしまったような感じもしますけど、しん先生、しんプレスタッフのみなさん、これからも心の底から応援しています。
頑張ってください。

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ちび

こんばんわ。昨日オツオリさんの訃報をニュースで見ました。1989年の山梨学院大学在学中に箱根駅伝に出場し、7人抜きをした選手と紹介されていました。私はこの方を存じ上げていませんでしたが、89年といえばしん先生の在学中…もしや顔見知りな仲なのでは?と思いましたがそれ以上の仲、後輩だったとは…
病気などではなく、事故で突然命を失ってしまわれた事は本当に残念で無念です。「いいひと。」で外国人留学生の選手の在り方を描かれたお話は今までの外国人選手に対する固定観念を変えるものでした。
私からも、ご冥福を申し上げます。

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自分の中で、山梨学院大学の留学生で、箱根駅伝と言えば、オツオリさんでした。
一線を退いたとはいえ、
テレビのドキュメントなどで頑張ってる姿が、自分の中では印象に残っていて、
この訃報を聞いたときは呆然としてしまいました。
ふと久しぶりに開けたしん先生のHPを見て、
一気に泣けてきました、
ご冥福をお祈りしています。

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