三丁目の夕日…しん
「大好きな一話」への参加ありがとうございます。以前から考えていた企画のためのお知らせだったのですが、思いがけず、とてもたくさんの温かい言葉をいただき、スタッフ共々ほんとに感激しています。きみのカケラ五巻の制作を始めたくさんのお仕事に追われていたのですが、元気をいただくことが出来ました。きちんとしたお礼はまた後ほど。
本題ですが、先日「最終兵器彼女プリマグラフィー」のイラストを受け取りにいらしたサンデーGXの担当さんから券をいただき(本当は強引に奪い取ったのですが)、ちょうどその日はそれで仕事が終わりだったのでそのまま映画を見に行ってしまいました。
『ALWAYS 三丁目の夕日』です。
以前から原作の西岸良平さんの大ファンな私たち夫婦は期待半分不安半分、しかしもらった券なのでお気楽半分と、ぽくぽく映画館へ。上映開始二分前についたにもかかわらず、平日の昼間と言うことでとてもいい席で見ることが出来ました。担当さんありがとうです。
公開中なのでネタばれはしませんが、鈴木オートの社長も原作とは違い最初驚きますがいいキャラだし、奥さんも、やっぱり薬師丸ひろ子さんがいると映画に一本芯が通っていいですね。六さんは原作ではもじゃもじゃ頭の純朴な青年なのですが、純朴少女にかわっていて、映画の演出としては正解だと思います。原作の六さんとその妹さんを足した感じですね。原作は子供の視線をきちんととらえた話が多いので、全体に子供のシーンでも大人視線なのは、少しもったいなかったかなと思いました。子供の視点で遊び、ケンカし、笑うシーンがあると個人的には「三丁目の夕日」で嬉しいのです。そして茶川さんですが、「なぜこの人が」と観る前はみんな思っていたのですが、うまいですね吉岡さん、ばっちりはまっていました。たしかに茶川さんでした。
じんわりと観終わって。近年観た映画の中でも、とてもいい作品に出会えたと思いました。試写会で小学館の、私がお世話になっている沢山の方々が「ぼろぼろ泣いちゃった」との話、実感しました。それぞれ小粒ですが良作な展開をとても丁寧に構成して、二時間で少しの破綻もありません。映画のスタッフさんを始め、小学館の関係者さんの膨大な努力により到達できた場所ですが、その多くはやはり西岸先生の原作の力による物だと感じています。
日テレさんがもの凄く番宣をしているので、とても大作っぽい印象ですが、気さくな映画を観るつもりで行くと良いと思いました。ジブリで言えば「トトロ」や「魔女の宅急便」系。映画で言えば「寅さん」を観に行くくらいの気持ちで行きましょう。できれば、寅さんのようにシリーズ化して何作も作ってほしいですね。原作は沢山ありますしね。破綻がない分「映画的なケレンミ」の小ぶりな一作と感じるところもありましたので、一本きりの「三丁目の夕日」よりもシリーズの中の「ALWAYS」の方がこの一本は生きると思いました。小学館さん、ぜひぜひ続編を!お金のかかったCGの減価償却のためにも。
そうそう、CGですが、『最終兵器彼女』とはとても対極の使い方をしているのですが、どちらも、とてもレベルが高く、映画のごく当たり前の映像として自然に観れる物でよかったです。両方とも、とてもきれいな絵ですよ。でも、私たちは「とってもお金がかかった」との事前情報が頭に残っていて、ついつい気になってしまったので、皆さんは何も考えず見に行った方がイミのないところに惑わされないでよいですよ。東京駅のシーンでは堀北真紀ちゃんだけに注目していて下さいね。決してモブシーンに目を移してはいけませんよ。
とてもじんわりとしたいい映画です。もし皆さん気に入りましたら周りの方にもお薦めしていただけたらと思います。そのくらい良作です。
しん
>>『ALWAYS 三丁目の夕日』公式サイト
>>amazon.com「西岸良平」
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