私はおよそ反戦を訴ることができるような正しい人間ではありません。
今もこうしてテレビを横でつけながら、漫画を描いて仕事をしている人間です。
今もこうして単行本の構成などに頭を悩ませていたりする人間です。
自分なりに訴えたいことは表現者として作品の中で訴てきたつもりです。
けして、「良い」「悪い」ではなく。そんなことではなく、ただ
今起きている戦争を、他人のせいと思わないようにしたいなと思っています。
メディアの報道を信じるのであれば
今あそこで人を殺そうとしたのは私たちなのだと言うことを
不十分なりに感じようと耳を傾けています。
この国が生まれてから脈々と受け継いできた歴史の、
私が生きている「今」というその頂点で、
こうした選択をした私たちを悔しく思っています。
私たちの国は、またやりました。
悔しいなと思っています。
2003.3.20 12:05 高橋しん