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今回の東日本大震災で亡くなられた沢山の方々の魂と、今なお苦しまれている多くの方々に、そして、直接に被害を受けなくてもショックを受けられ傷ついた方々に、一日も早い平安の日が訪れる事を願っています。また、阪神・淡路大震災で被害を受けられた沢山の方々に、改めて心から回復する日々が一日も早く訪れる事をお祈り致します。
この漫画は、1997年に私の作品「いいひと。」の中で「阪神・淡路大震災のその後」をテーマに描いた章「神戸・震災復興編」を再編集+プラスαしたものです
今回、2011年3月におきた東日本大震災への精神的な支援に、もしもなるならと思い、まだ絶版前の書店さんでの取り扱いのある作品ですが(株)小学館様の特別の許可を頂き、無償で公開させて頂く事にしました。
本編中にも注意書きが入っていますが、大事な事なので改めて書かせて頂きます。
この作品は、震災の当事者の方よりかは、どちらかと言えばその周囲の、もしくは被害自体受けなくても、傷ついたと感じられる方に向けて話を描きました。また、地震の描写自体出ないよう配慮しましたが、連想されるシーン等いくつかありますし、テーマ自体が震災です。傷つくと感じられる方、PTSD等ご心配な方は、どうぞこの漫画をダウンロードしたり読まないで下さい。本当に、そう望んでいます。
また、この「いいひと。+…and I still remember.〜これから。」をより解って頂く為の副読本として「いいひと。」という作品の第一話目を編集したものも、無償で用意させて頂きました。
この無償配布版作品は、まだ絶版ではない、大切な商品の無償配布を快く許可して頂いた小学館様、取材で沢山のお話を頂いた神戸の方々、取材から打ち合わせまで本当に力になって頂いた当時の担当K様、当時のスタッフ、妻、そして何よりも当時の読者の方々と、今回の作品の作成初期段階からβ版まで、ご意見、検証、励ましを下さった、ツイッター上の私の読者さんのおかげで成り立っています。本当に有り難うございました。
この作品は、現時点では連載等していない小さな漫画家の作品であり、有名な作家さんの励ましのイラストや、チャリティーの企画等とはほど遠い、震災に本当に困っていらっしゃる方にも役に立つ事も無ければ、私の読者さんにも一部の方にしか届かない、小さな試みです。
しかし、震災が起こってから描かれるものではなく、今現在、震災の復興に関するコンテンツを持つものとして。そして漫画を取り巻く環境が必ずしも良い方向には進んでいない時に、漫画家の先輩達が血のにじむ思いをして開いて下さった「こんな時にでも誰かに勇気をわける事が出来る、信じる」という、漫画が持ち得る道を途絶えさせてはいけないと思い、一歩踏み出してみました。
この小さな一歩が、誰か一人の、震災に直接は被災はしていないけど、災害の大きさや、毎日の辛い報道や、しかし否応無く訪れる「日常」の大きさにに傷ついている心優しい方に届いて、明日へのほんの少しの力になることがあれば、無力な漫画家でもいる意味が確かにあったのだと、思えます。
これからも、震災はまっ白に消え去る事はありません。しかし、「忘れること」「忘れないこと」、人が持つはずの大切なその力を、その意味を信じて前に進んで行きたいと思います。
では、以下の作品を、今は私の読者の方に。それと、もし漫画が好きなお友達で心が傷ついたり被災された方がいらっしゃいましたら、この作品がお友だちの目で力になると思われましたなら、よろしければまわして頂けますか?小さな力の漫画家で申し訳ないのですが。
2011年3月26日 高橋しん
<画像:IIHITO-eq-hyoushi.jpg>無償ダウンロードはこちらから
※まだ震災から日が浅く、多くの震災が現在進行形の方への配慮と、上記のような性格の物ですので、無償配信は数日間の限定配信を考えています。
作品のテーマ上、震災後の節目節目で復興の状態を見定めつつ、その都度配信して行けたらと思っています。ご理解よろしくお願いします。
PDFが読む事の出来ない環境にある方は、申し訳ありませんが有償の書籍をお買い求め頂くしか、今は方法はありません。これは宣伝ではなく、PDFを読めない方への配慮としての一文です。ご理解頂ければ助かります。
>「いいひと。」11巻の小学館さま書籍情報・販売サイトへ(色んなサイトのネット書店へも行けます)
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