279.震災10ヶ月。今年最初の無償版「いいひと。」震災復興編・第11期限定リリース開始です。。。しん[0030NEWS(ニュース。)]
(2012-01-11 14:46:18) by しんプレ


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2011年3月に起きた東日本大震災から、十ヶ月がたちました。

震災への精神的な支援を目的に(株)小学館様の特別の許可を頂き、無償で公開させていただきました「いいひと。+…and I still remember.〜これから。」の第11期の限定ダウンロードを本日、震災が起こった同時刻の14時46分18秒に、開始させて頂きます。

今年最初の。そして、11回目の公開になります。
今回は1月17日に起こった、この作品を描かせていただくきっかけになった1995年の阪神・淡路大震災とも重なる月になりますので、十日間ゆっくりと公開させていただきたいと思います。

被災された方、直接被災されなくても心が傷ついた方、不安定な原発の元で被害を受けつづけていらっしゃる方、今なお終わらない痛みと悲しみにお見舞い申し上げます。
震災からもう少しで一年になり、少しずつ復興に向けた被災地の方々やその周囲の方々の、力強い前向きなニュースも聞かれるようになってきて、嬉しく思っています。しかし同時に、まだ30万人以上の方が避難生活を送られ、3000人以上の行方不明の方がいらっしゃる現実がありながら、仕方の無い事とはいえ、どうしても震災の話題が、直接被害に遭っていない私どもの生活の周りから薄くなってきているのを感じます。

事実、私自身かなり意識してこのこの毎月11日という日を意識しなければ公開を遅れてしまうくらいに、日常たくさんのお仕事に追われているというだけの理由では無く、正直に「薄れ」を感じてきています。

阪神・淡路の震災で被災された方に取材させていただいた時の「忘れ去られる事が一番つらい」という趣旨の言葉から始まったこの作品を、改めて今後も、私自身への気付きも併せまして、作品のテーマ同様、震災からの節目節目で「思い出すこと」をテーマに公開して行けたらと思っています。

前回までの配信では、たくさんのダウンロード、リツイート、ご感想、そして何より、読んでいただきましてありがとうございました。
正確な集計はしておりませんが、初期の集計の結果から本編・副読本を合わせてミラーを合わせるとおそらく数十万の方にダウンロード閲覧して頂けたのかなと思います。
小さな漫画家の小さな作品に、皆さんで多くの力を与えてくださったこと。その事で、読まれた方の中で少しでも、前を向けた方がいらっしゃれば、嬉しく、誇りに思います。


ツイッターでも書きましたが、いつもは作品を出版関係の方や本屋さんから読者さんの元に届けて頂くのですが、今回はツイッターやwebを通じて、作品を「読者さんから」、そのお友達の方々に届けて頂きました。お手数をおかけしましたが、作家としてとても幸せな事だとも思っています。
この無償公開はβ版から支えてくださった読者の皆様のお陰です。一人では、あまりの震災の大きさに心が折れて、皆さんに見てもらうところまでもたどり着けなかったと思います。有り難うございました。
第一期公開時から、新連載や、単行本、シリーズ連載、読み切りの準備等沢山の仕事に追われ、pdfファイルのアップデートはバージョン1のままで進まず、悔しく思っていますが、おりをみてバージョンアップさせて行きたいと思いますので、長い目で見て頂けると嬉しいです。


この作品のあとがきにも書かせて頂きましたが、こんな時ですが、こんな時だからこそ、震災が起こってから描かれるものではなく、その時点で、震災の復興に関するコンテンツを持っていたものとして。そして漫画を取り巻く環境が必ずしも良い方向には進んでいない時に、漫画家の先輩達が血のにじむ思いをして開いて下さった「こんな時にでも誰かに勇気をわける事が出来る、信じる」という、漫画が持ち得る道を途絶えさせぬよう、私の小さな一歩一歩ですが、重ねさせて頂ければと思います。


 では、この作品を、今は私の読者の方に。それと、もし漫画が好きなお友達で、日常の中震災の事が忘れられて行く、忘れて行く事に心が傷ついた方がいらっしゃいましたら、よろしければまわして頂けますか?小さな力の漫画家で申し訳ないのですが。

2012年1月11日 高橋しん


<画像:IIHITO-eq-hyoushi.jpg>無償ダウンロードはこちらの第一期配信のエントリーからどうぞ。

※上記のような性格の物ですので、今期の無償配信は上記の理由から本日から十日間の限定配信を考えています。

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